Monday, November 24, 2008

クラウド・コンピューティング

ITの世界で、クラウド・コンピューティングと言う言葉が大流行だ。
インターネットの揺籃期だった1983年に創業したサンマイクロシステムズ社は、「ネットワークがコンピュータ」だとの理想を掲げてスタートした。
1993年、同社は「ネットワークがプロセッサー並に高速になれば、コンピュータはネットワークに拡散する」と語り、今日のネットワーク時代到来を予言した。
その翌年1994年にはAmazonが創業、1995年Yahoo、1998年Google、1999年Salesforce.comとネットワークに依存したIT企業がスタートしている。
それから4半世紀経った今、ようやくその理想が現実に近づきつつある。 コンピュータ技術の発展とブロードバンドの普及によって、ネットワークの中であらゆる情報処理が行われるクラウド・コンピューティングが現実味を帯びてきた。
2008年。消費者や企業ユーザーがクラウドで実行できるコンピューティング・サービスの種類や規模が,猛烈に拡大している。Amazonや Googleが,相次いで彼らの運用するデータセンター(=クラウド)を第三者に開放し,誰もがクラウド上で自由にアプリケーションを開発・実行でき るようになったからだ。


クラウド上で利用できるサービスは、その構造から下記3つのカテゴリーに分けられる。
Saasは、ソフトウエアーを自分のPCにインストールしないで、ネット上で利用する形、グーグルGmaiやドキュメントなど。

Paasは、開発時などのシステム資源を利用するスタイル、ハードウェア資源など。

Iaasは、H/W,S/Wなど必要な資源全体を依存する形。




PCやウィンドウズと言った先進的ITシステムが、個人向けのサービスからスタートし、企業へ拡大していったのと同様、クラウド・コンピューティングもまずは、Googleのように一般ユーザーに向けて普及してきた。
PCでは、黙っているとメールシステムはマイクロソフトのOE(Outolook Express)かOutlookである。
いずれもWindows に付随するソフトで、ユーザーのPCに各々インストールされている。
メールは送受信したものをユーザー毎にファイルを作ってPCのディスク内に格納している。アドレス帳も同じだ。 さらに、ワード、エクセル、パワーポイントなどのMS Office ソフトも同じだ。

一方、クラウド上のYahoo mailやGoogle Gmail、又Google Documentでは、すべて(ソフト、ファイル)はネット上にあり、自分のPCには無い。 しかもすべて無料だ。
ディスクが壊れて、今までのファイルを失ってしまったり、送受信したメールを整理しないで放置したため、プロバイダーのメールボックスが一杯になり、メールサービスが停止されるなどの経験は誰もがしている。 ネット上で処理すればこのようなことがなくなるわけで費用も格段に安く済む。
ネットにさえ接続できれば、PCでも携帯電話でもクラウド上のデータやプログラムを使える、すなわちクラウドでは端末を選ばないのだ。

ネット販売で世界中を席巻しているAmazonは、自社がネット販売の為に構築したシステムをユーザーに有料で解放し、新らしいサービスとしてクラウド・コンピューティング・ビジネスを開始した。
Amazonが運用するデータセンターには膨大な余力があるため,企業ユーザーはAmazonのネット上で、開発などに使用するサーバー台数を短期間に大幅に拡張でき、使用するコストは,使っただけ支払えばよく、極めて安価なものとなる。

AmazonやGoogleのPaaS/IaaSが安価なのは,彼らのデータセンターに「規模の経済」が働いているからだ。データセンターが大規 模化すればするほど,処理当たりの管理コストが減少する。既にGoogleは,世界中に36カ所を超えるデータセンターで100万台以上のサーバーを運用 している。Amazonも米国東海岸と西海岸,欧州にPaaS/IaaS専用の巨大なデータセンター(規模は非公開)を運用している。 

そして彼らは,ハードウエアに障害が発生したとしても,修理をすぐには行わない。すべてのサーバーは仮想化されているので,故障したサーバーで稼 働していた仮想マシンを,別のサーバーに移動するだけだ。故障したサーバーは,定期的なメンテナンスで修理するのみ。データセンターの保守スタッフの数が 極力抑えられる。

水道や電気のように、ITも利用者は使っただけ使用料金を支払う形態になり、しかもその源(コンピュータ・センター)が世界の何処にあるのかさえ分からないと言う時代がすぐ傍まで来ている。

1 comment:

Hiro said...

グーグルのサーバー100万台についていろいろ質問がありましたので、参考までに、追記します。

2007年度の日本全国におけるサーバー販売台数は55万台と言われています。 すなわちあらゆる企業に新たに導入されたサーバー数の倍のサーバーが、グーグル一社で使われているのです。
これはグーグル一社ですが、アマゾンやマイクロソフト、セールスフォースなども同様のサーバー数を持っていると言われています。
そのスケール感が分かります。