Monday, January 4, 2010

JALのフライトで 



JALが経営不振から大変な状況になっている。 昔、よもやと思われたパンアメリカンが消滅した時のことが思い出される、世界で一番だったPamAmでも経営が、おかしくなるのだと思い知らされた経験だ。
JALは、もっとも行き届いたサービスを、提供するのが自慢だった航空会社であり、日本人なら海外出張では必ずJALを利用するのが当たり前の時代だった。
客室乗務員のしつけや日本的な振る舞いなど外国人利用者にも圧倒的に人気があり、今日ではおそらくシンガポール航空やタイ航空などが、その地位にあるのだろう。
民族衣装や自然に見える笑顔などが、売りである。

その頃、シンガポールに出張した時の話だ。まだJALの国際線での地位は揺らいで居なかった。
夜になっての到着予定なので、機内でリラックスできるカジュアルな格好で搭乗、当時は海外出張にビジネスクラス利用が許されていたので、のんびりしていた。
ビジネスクラスの殆んどは日本からのビジネスマンで占められており、かつスーツ姿の人が多かった。 今でこそ、東南アジア出張などは国内と殆んど変わらない感覚だが、30年程前は、海外出張は、それなりに緊張するいわば特別の出来事であった。
スーツ姿での搭乗はその象徴みたいなものだ。 最近では、夜行便で東南アジアへ行き、朝到着して、そのまま会議、夕方の便で東京へ戻るようなばたばたした出張が増えたので、スーツ姿での搭乗も仕方がないが・・・・

航空機に乗るときは、できる限り通路側の席を確保するようにしている、所用で立つときも隣の人に面倒をかけないで済むからだし、通路空間に面しているので、感覚的に広く感じる。
その日も、通路側でビールを飲んでいたら、男のパーサーがやってきて(どうも私を狙い撃ち)、
「あちらのお客様が、仲間と別々の席しかとれなくて困っておられます、できればこの席を代わっていただけないでしょうか」と言う。
やれやれとは思ったが、どうせ一人旅、席を替わるくらいはどうって事ないさと、OKしてそちらの席へ移動した。 そこは一番前の席で壁に面しており、足が伸ばせないのだ。 しまったと思ったが一旦OKした手前、いまさら後には引けない。 
しかも、席を譲った人は、パーサーの言うように、仲間と隣り合わせになった様子もない。何故なら明らかに隣り合った二人は面識がなさそうだし、私への感謝さえない。
真実は、きっと、この乗客がパーサーに、この壁前の不愉快な席について苦情を言い、席の移動を要求したに違いない。 パーサーは客を見渡して、もっとも簡単に頼めそうな(騙せそうな)、とっぽいのを見つけた、それが私だったという訳だ。 そのフライトの間、ずっと不愉快な思いですごした。
現地に到着して、飛行機を降りる時、このパーサーがやってきて、席を譲ってもらって申し訳なかったと言い、ノベルティが入ったかばんを呉れた。

その事件以降、他に手立てがない場合を除き、JALには乗らない主義である。 おそらくこの後100回を越えるフライトをしているが、殆んどJALを避けている。 だから少しは今日のJALの不調に貢献しているかもしれない。

私の機上での体験はこんなつまらないものだが、BAであった本当の話は、さすがきちんと筋の通った大人の対応が出来ていて、気分がよい。
BA(ブリティシュ・エアー)であった本当の話はこちらから。

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