Saturday, March 27, 2010

日本経済新聞の電子版


3月23日から日本経済新聞が電子版サービスを開始した。 
日本経済新聞の朝刊・夕刊の最終版が読めるのに加え、「電子版」の独自ニュースや解説記事を24時間配信するという。
ネット新聞が有料化するのは別に珍しいことではないが、日経新聞の値付けが話題になっている。 紙の新聞購読をしていると1000円追加で電子版が読める。 電子版だけなら4000円だ。



日経Wプラン(宅配+電子版):月ぎめ購読料4,383円+1,000円
電子版月ぎめプラン:月額4,000円
電子版登録会員(特ダネ+見出しのみ):無料
    新聞のWeb有料化の試みは、世界的な潮流だが、まだ成功例はない。
    (ニューヨークタイムスは5ドル/月を検討中、
    ロンドンのファイナンシャルタイムスは、1日1ポンド(137円) 1週間で2ポンド(274円) 紙の定期購読者は無料
    日本版ウォール・ストリート・ジャーナルは月1980円となっている)。


    やっぱり、この価格設定についてのネット上での評判は非常に芳しくない。
    「高い!」
    「日経、何考えてるんだ?」
    「高コスト体質を温存するための価格だ。」
    「経済新聞なのに経済的センスが皆無の価格設定。」
    等、概ねケチョンケチョンな評価になっている。



    若い人を中心に新聞離れが報道されている。 
    公表されている日本経済新聞社の平成21年12月期決算では、営業利益段階で
    72億円の赤字だし、前年度より、222億円の減少となっている。


    では、販売部数はどうか。公表されている日経の部数は次の通り。
    平成17年12月期:310万部
    平成18年12月期:311万部
    平成19年12月期:312万部
    平成20年12月期:312万部
    (12月の新聞販売部数、国際版を含めた定数)

    これを見ると明らかなのは、販売部数はほぼ横ばいなので、売り上げ減は広告収入減が原因であることだ。 販売部数は大手新聞社の中では多い方ではない、例えば、読売は公称1000万部と言っている。 日経は限られたビジネスマンや企業購読者が購買している。
    だから、「日経新聞4,000円は高いけど2000円なら購読したい」という人はほとんどいないだろう。提供されるビジネス情報に興味が無い人にとっては1円でも高いはずだ。価格を半分に下げても需要が倍になるとは考えにくい。


    ネット時代の今、「新聞が供給する情報は、今や価値が無くなっている。」とよく言われる。
    確かに、例えば企業が新製品や決算を発表したという情報なら、企業のホームページやTDNETに開示されているプレスリリースを見た方が詳細に書いてある。決算についても、決算短信や有価証券報告書を見た方がよほど詳細なデータが見られる。
    政府のリリースや統計等も同様だ。
    さらに、ブログ等で専門家が分析しているものを読んだ方が、新聞の記事よりも、よっぽど深くて有意義な場合も多い。
    ネットの発達によって、情報の流れ方が大きく変化していることは間違いない。



    そうなると、日経電子版の目的は何だろう、まさか電子版によって購買部数の売り上げ増を見込んでいるとは思えないし、電子版によって、広告収入が増えるとは到底考えられない。


    何だかよく分からない不思議な施策である、皆さんはどのように考えられますか。





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