Saturday, August 21, 2010

趣味を仕事にするのは

趣味を仕事にできればいいなと、誰でも一度は考えるのではないか。
南の島にダイビングに行って、「一年中こんな所で暮らして、好きな海とダイバー達に囲まれて過ごすなんて夢のようだ。」と何度思ったことだろう。

恩師の娘さんで、こんな夢にはまり、そのまま南の島に住み着いてしまった人がいる。 ご両親は、大学まで出したのに、どこにあるか分からないようなちっぽけな島で、ダイバーのガイドをやったり、ダイビングショップの手伝いをしたりして生活をしているのに呆れ、悲しみ、怒っておられた。
この娘さんと話してみると、しっかりした生活計画もあり、観光でやってくるダイバーを商売のネタとして、地元の人達と共に地場産業として安定した収入源を確保するにはどうしたら良いかと考えていると言う。
特に、ダイビングシーズン外での収入源確保が課題で、何とか解決の方法がないかと道を探っている。
決して、単に熱帯の夢に嵌っているだけではなさそうだが、今は、若さがエネルギーの源になっているが、枯渇してきた時にどうなるか、親御さんの心配も判らないではない。

ダイビング好きが嵩じて、ガイドになり、ダイビングショップを持って、好きな道をそのまま人生にしてしまう人も多い。
おそらく日本のダイビングショップのオーナーはそうした人達だろう。
先日、某所のダイビングショップにお世話になり、そこで初めて潜ってみた。 両親と、若夫婦でやっているショップで、シーズン中は、ガイドを2-3人雇って集中的に仕事をこなすのだ。お客もリピートが多い。
父親は漁師だったので、操船をやり、息子がダイビングガイド、嫁さんは事務方を任されている。夏の間は子供たちも一日中一緒にショップで生活をする。
一家を挙げてショップを経営している。
ダイビングの合間に、ガイドをやっている息子と話す機会があった。 
若い間は、店の立ち上げもあり、馴染みのダイバーも多く、頑張って潜ってきたが、最近、その頃の無理が原因か、減圧症の症状を感じるようになり、不安だと言う。 具体的には、腕のしびれや関節の痛みなどだ。
だから、できるだけ潜らないようにして、ダイバーだけを相手にした商売ではなく、子供連れや家族連れの人たちを対象に、シュノーケリング、離島での海水浴などのビジネスモデル開発を試みている。
見かけ以上に、ビジネスとしてのダイビングショップ経営は大変そうだ。

この家族経営ダイビングショップは、典型的な日本の(あるいは世界の)ショップのあり方かもしれない。
山陰地方へ旅行する機会があり、ダイビングをやってみようと、ネットでダイビングショップを当たってみた。
その地域にショップは3軒あり、電話で様子を聞いてみる。たまたまウィークデイだったためか、一人で潜る、しかもボートダイビングを条件にすると、全部のショップで、私一人のためだけにボートは出せないし、ガイドもつけられないとの返事。 さらに聞いてみると、顧客数が減っており、ウィークデイは開店休業状態らしい。
すべて、父ちゃん母ちゃんショップなので、操船をする人、ダイビングガイドは同一人、それで売上1万円ちょっとでは、儲からないのだ。
リピートで来てくれるグループの顧客が頼りの商売になっていて、新規顧客を増やすことも出来ない、だから負の循環に入っている。
若ければ、少々のことは我慢して、付き合うのだろうけど、踏ん張りも効かなくなってくると手の打ち様がない。

ダイビングを趣味としてビジネスにする世界はちょっと特殊かも知れないが、スキーインストラクターの世界でも同じようなことを聞く。
趣味を仕事にして一生楽しく暮らすのは、決して楽ではないのは分かっているが、凡人の見果てぬ夢なのかも知れない。
逆に、仕事を趣味にした場合はどうなのか ?

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