Tuesday, June 18, 2013

本を切り刻まなくても自炊ができる


2011年11月に将来の夢として非破壊で自炊ができる可能性を、当時の最先端技術として、このブログで紹介した。
あれから2年も経たないのに、衝撃的なスキャナーが発売された。
自炊ファンのベストセラーマシンである富士通ScanSnapシリーズで、
SV600である、価格は59800円とちょっと高めだが、A3サイズまで非破壊で読み取ってくれる。
本を開いたまま読み取る、ページが湾曲していてもデジタル補正、ページの境目も補正して、さらに指で本を抑えながらスキャンした場合、指の映り込みも補正で消去できるという。 7月12日から販売開始だ。
製品の概要はこちらの動画を見てください。
私は持っていたすべての書籍は既に電子化してしまったので、もういいのだが、自炊に伴う一種の後ろめたさはこのマシンで解消されるだろう。
一般書籍は切断して、スキャンした後は廃却だが、高価な図鑑や、A4サイズを超える大きな本(図版が多い)は自炊が難しいし、もったいないと言う罪悪感は残る。
今まではなんとか欲しい部分を切り取って無理やり電子化していたが、このマシンならA3まで無傷で取り込める。

本を捨てないなら、何のために電子化するのかが問われることになる。 本を紙のままで残しておいて、電子化する意味はなんだろう。

土門拳の豪華写真集「古寺巡礼全5巻」は大型本なのと、父の唯一の遺品なので、自炊できなくて残している。しかし、電子化できるのならぜひそうしたい、と同時に本の形のままで形見として残しておきたいとも思う。

しかし、電子書籍を巡る問題はこのマシンでややこしいことになるだろう。
従来は本を切り刻んでしまうので、著作権の問題はあったにせよ比較的小規模であった。自炊業者を摘発して他人のための自炊は違法にして事足りていた。今回、本を傷つけないで、個人が自らのために自炊することが可能になる訳だから、取次業者や出版業者がいくら規制を強化してももう無理。

音楽の場合、CDをレンタルしてきて、自宅でコピーするのはごく普通のことだった。その結果、最初からデジタルで音源を販売する方法が当たり前となった先例がある訳で、出版業者は最初から紙本と同時並行して、価格の安いデジタル本を出版せざるを得なくなるだろう。
早くしないと、本は図書館で借りてきて、あるいは友人・知人から借りてきてさっさと自炊してしまうことが普通になって、紙本は売れなくなる。

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