Wednesday, November 4, 2015

シェアリング・エコノミー  Airbnd


前回、UBERと言うタクシーサービスのネットシステムを取り上げたが、個人と個人をネットで結んで全く新しいビジネスを生み出すシェアリング・サービスが、未上場ながら企業価値評価額5兆円規模の企業に成長している姿に驚いた。「シェアリング・エコノミー」には世の中にあるモノや人と言った資源の稼働率を上げる事で、社会全体の生産性を上げる効果が期待されている。2016年にはこうしたシェアリングエコノミーの経済効果が10兆円を超えるという試算も出ているほどだ。

Uberはタクシー利用者と車保有者をスマートフォンとネットで結び、相互に利便性と利益を提供するサービス会社だ。
いわゆるロングテイル理論をビジネスにしたデジタル潮流の成功例である。このサービスをきっかけに、タクシーでやれるのなら、ホテルあるいは宿泊施設でもと始まったのが「Airbnd」だ。
世界中に

bnbとは、Bed and Breakfastのことで、自宅の一室を旅行者に提供するいわば民宿のこと。昔からある宿泊サービスの1つ、他にもhome swapと言って休暇で他の土地の希望者と家そのものを交換しあって、休暇旅行を安く上げる仕組みや、賃貸アパートの部屋を休暇で長期間留守にする場合、希望者に又貸しするサブレットなどもこのサービスの一種で、部屋のシェアリング・サービスとして行われてきた。

Airbnbの狙いは、個人ベースで細々と展開されてきた、旅行者と空室や住居スペース保有者を、世界的規模で組織的にネットで結びつけるサービス会社である。Uberと同様、旅行者(利用者)と、ホスト(自宅または宿泊設備保有者)がAirbnb社に登録する。旅行者は地域、時期、希望する宿泊設備の種類をAirbnbサイトで検索し予約する。
ホストは登録に際して、本人のオンラインプロファイルを作成する。
ホストが何者であるのか、ホストとしての信条、考え方などを掲載し、利用者に提供する。ホスト・プロファイルには、利用者からの評価、レビュー、レスポンス評価、SNSメッセージなどが含まれているので、旅行者は予め、ホストの事が分かるようになっている。

現在、192カ国33000都市で80万以上の宿を提供している。2008年サンフランシスコで創業。利用者は延べ900万人に達するとされ、昨年度の企業価値は1兆円となった。
ビジネスの伸びは
今までの宿泊施設予約システムとどう違うのか、日本でも楽天や一休、yoyaQ,旅の窓口など多数存在する。これらのホテル予約システムは、既存のホテル空き部屋情報を旅行者に提供するか、もしくは旅行会社が在庫としてホテル部屋を保持し手数料を加算して販売するモデルである。販売するのはあくまで既存ホテル部屋なので、在庫はホテルに依存するし増やすには、コストやリスクがかかる。
人と人との繋がりがある

一方、Airbnbでは部屋や施設の登録は無料で、ホスト(登録者)は物件の詳細情報を提供し、価格設定はホストが決定する。夜毎、週毎、月毎だけではなく、季節により異なる価格を設定できる。ホストは宿泊する場合のルールやその界隈の情報、物件の写真(24枚まで)も公開できる。ホテルの予約システムと異なり、あくまで利用者とホストの個人と個人の付き合いが基本で、面倒な作業はAirbnbが代行する。その利便性から、世界中で自宅の部屋や空き家を有効利用したい人の登録が、猛烈な勢いで増えており、旅行者にとっては80万件の物件から自由に選べる状況になっていて、従来のホテル予約サイトを遥かに凌駕している。
日本でも

ホストが予約を受け付けた場合、待ち合わせ時間を調整し、連絡先を旅行者に伝える。そして宿泊が完了すると旅行者、ホスト両方が、有効性や満足度、コメント、評価などをレビューとして残すので、口コミとして蓄積される。
支払いはオンラインペイメントとなっている。
Airbnbの売上高は旅行者の支払額の6-12%、ホストの受領金額の3%の手数料から成る。
旅行者の利便は、豊富な物件からネットで自由に選べること、特にニューヨークなどホテルがべらぼうに高い地域で、廉価で安全な宿を簡単に見つけて予約できることだ。さらに予めホストと連絡を取り合うことで、気に入ったホストが見つかれば、それこそ友人知人宅に泊まるような感覚を楽しめる。物件も千差万別で、ヨーロッパのお城を1軒そのままを借りることもできるし、バックパッカーの様に長期間、格安料金で泊まれる物件も見つかる。

しかし、Uberでもそうだが、各国でホテルや宿泊設備関連の法律による制約、安全性(旅行者側もホスト側も)の問題、ビジネスを脅かされる業界からの裁判や批判が起きている。でも結局はここまで利便性が知られてしまうと、もう勢いを止められないだろうから、合法的な運用方法が検討されるだろう。








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