2018年5月12日土曜日

日本で一番大きな塑像仏 岡寺

岡寺
連休が明けて五月晴れの一日、奈良・岡寺に出かけた、5月末まで御本尊の秘仏如意輪観音坐像が特別開帳されている。境内はシャクナゲが満開でとてもきれい。
岡寺は奈良明日香村にあり、岡山の中腹にあるので、岡寺と親しみを込めて呼ばれている。正式には「龍蓋寺」(りゅうがいじ)と言い、西国33所観音霊場の第7番札所だ。
龍蓋寺のいわれは、創建の義淵僧正がこの地を荒らし回っていた悪龍を法力によって、境内の池に封じ込め大石で蓋をした。本堂前に龍蓋池が今も残っているが、想像していたより小さな池で蓋石も小さい。
現存する日本最大の塑像 日本3大仏の一つ
ご本尊・如意輪観音坐像
三井寺 如意輪観音像
六臂・片膝立ち
この如意輪観音坐像は、奈良時代に作られ如意輪観音の最も古い造形として重要視されている。二臂の姿は大変珍しいが、本来はこちらがオリジナルだ。一般的に目にする如意輪観音は、六臂・片膝立てた思惟形、衣に沢山のアクセサリーを付け、六臂の手の2本に名前の由来である如意宝珠と法輪を持つ。これは、平安時代以降、密教の流入によって流布した姿だとされている。岡寺の方は、土で作られた塑像、色は白っぽく、ずっしりとした質感が伝わってくる。塑像なのに高さ4.85メートルもある、近年の台座部調査で、最初は左足を踏み下げて座る半跏像ではあったのではないかと推測されている。

ちなみに日本3大仏とは、次の通り。
”銅像”の東大寺 毘盧遮那仏(奈良の大仏)
”木像”の長谷寺御本尊 十一面観世音菩薩
”塑像”の岡寺御本尊 如意輪観音菩薩

如意輪観音像には立像はなく、すべて坐像あるいは半跏像である、私が訪れた日は、連休明けのウィークデイだったせいか、参拝者もまばらで、間近に堪能するまで仏像を拝観することができた。ほとんど手が届くほど、近づいてその巨大さに驚いた。

傍で見るとその巨大さがよく分かる
土作りの仏像は作例がとても少ない、日本は多湿のため塑像は崩壊しやすい、水気が禁物だ。水に濡れるとすぐ崩れる。唐から奈良時代前期に伝えられ、奈良時代後期に多く造られた。心木に藁縄などを巻きつけ、粒子の荒い荒土から、細かい仕上げ土へと順次盛り上げ、箆(へら)や指で造型する。塑像の仏像は奈良時代に集中している。

主な作例は、奈良・當麻寺:弥勒菩薩像、奈良・法隆寺:五重塔初層安置塑像群(塔本四面具)、中門金剛力士像、食堂四天王立像、奈良・新薬師寺:十二神将像、奈良・東大寺法華堂 執金剛神立像、日光菩薩像、月光菩薩立像、弁天、吉祥天立像、東大寺戒壇院四天王立像 などが有名である。これらの像の殆どが国宝指定されている。
平安時代になるとほとんど造られなくなり、京都広隆寺の弥勒菩薩坐像と、法隆寺夢殿の道詮律師坐像くらいだ。
5月はシャクナゲがきれいだ。




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